お彼岸とは春分の日と秋分の日を中日として前後3日間を合わせた各7日間を指しています。
2021年の春分の日が3月20日なので3月17日~23日が春のお彼岸で、秋分の日が9月23日なので9月20日~26日が秋のお彼岸になります。
お彼岸になると食べる機会が多い「ぼたもち」や「おはぎ」。
「ぼたもち」も「おはぎ」も同じ食べものではないのでしょうか?
なぜ呼び方が二つもあるのでしょうか?
その違いは何なんでしょう?また「あんころもち」との違いは?
というわけで今回は「ぼたもち」と「おはぎ」と「あんころもち」の違いについて解説させていただきます。
読めばスッキリとするのでご参考にどうぞ。
こんばんは!たかぼんブログドットコムのたかぼんです。
はてなブログを開設してから480日・463記事目・405日連続の投稿になります。
【目 次】
「ぼたもち」とは?
1年を通していろんな行事で食べられている「ぼたもち」はもち米とうるち米を炊いて混ぜ合わせそのまわりをあんこで包んだ和菓子の一種です。
一般的に、もち米とうるち米は完全なお餅にせず粒を少し残しています。
関西風の「桜もち」の外側の「道明寺粉」で作った生地に似たような感じもします。
「桜もち」の場合はあんこが中に入っていますし、「大福もち」の場合も白いおもちの中にあんこが入っています。
しかし「ぼたもち」は中の「おもち」の外側に「あんこ」で包んでいるので普通の「おもち」と違ってちょっと変わっていますよね?
どうして外側にあんこを包んでいるのかというと、「あずき」の赤が「魔除け」の効果があると信じられていたため、おめでたい行事などでは赤飯などと同じ扱いで災いを避けるために提供されていました。
ちなみに「あずき」は夏バテ解消や貧血予防などにも役立つと言われています。
また「あずき」に含まれる「サポニン」は「ブドウ糖」が「中性脂肪」に変化するのを抑え「脂質」の代謝を促進してくれます。
長期間にわたり常に食していると腸管表面の組織が変化してきてなんと「肥満体質」が改善されるとまで言われています。
細胞の再生にかかわる「ビタミンB1」や「ビタミンB6」が豊富で肌の代謝まで促進してくれる「あずき」は「超すぐれもの」な食品なのです。
「ぼたもち」と「おはぎ」は同じ食べもの
実は「ぼたもち」と「おはぎ」は基本的には同じ食べものを指しています。
しかしどうして二つの呼び方があるのでしょうか?
それにはいろんな説があるようですが、季節や大きさ・材料の違いなどで呼び分けられることもありました。
季節の違い
「ぼたもち」は漢字で「牡丹餅」と書くように春の彼岸の頃に咲く牡丹の花に似ていることからついた名前なのです。
一方「おはぎ」は漢字で「御萩」と書くように秋の彼岸の頃に咲く萩の花が咲き乱れる様子に似ていることからついた名前なのです。萩の前に女性言葉の御がついて「御萩」になりました。
なので春に作るものを「ぼたもち」で秋に作るものを「おはぎ」と呼び分ける地域もありましたが現在では季節によって呼び分けることは少なくなっています。
また「ぼたもち」「おはぎ」以外にも呼び名があったのですが、それはどんな呼び名だったのでしょうか?
それは1年を通して春・夏・秋・冬の4種類の呼び名がありました。
- 春の「牡丹餅(ぼたもち)」
- 夏の「夜船(よふね)」
- 秋の「御萩(おはぎ)」
- 冬の「北窓(きたまど)」
夏の「夜船(よふね)」の名前の由来はこんな感じです。
「ぼたもち」は杵を使って「もち」をつく必要がないので、いつ「もち」をついたのかがわからないので「つき知らず」と言われていました。
そして夜は暗いので船がいつ着いたのかわからないから「着き知らず」と言われ「もち」の「つき知らず」と船の「着き知らず」をかけて「夜船(よふね)」と名付けられました。
冬の「北窓(きたまど)」の名前の由来は北向きの窓からは月が見えないため「月知らず」と言われ、それを「もちをつき知らず」とかけて「北窓(きたまど)」と名付けられました。
大きさの違い
これは牡丹の花と萩の花の大きさに関連するもので牡丹の花は大きく萩の花は小さいことから、大きいものを「ぼたもち」と言い小さいものを「おはぎ」と言う地域もありました。しかし明確な大きさの基準はなくあいまいなものです。
材料の違い
春の「ぼたもち」には「こしあん」を使い、秋の「おはぎ」には「つぶあん」を使うとも言われています。またその逆の地域もあるようです。
秋の収穫時期の「あずき」は皮が柔らかくて皮ごと食べやすいので秋に作る「おはぎ」は「つぶあん」を使い、春の「あずき」は冬を越して皮が硬くなっているため春に作る「ぼたもち」は「こしあん」使ったと言われています。
その他にも「もち米」を多めに使ったものが「ぼたもち」で「うるち米」を多めに使ったものが「おはぎ」と呼び分けたり、「あんこ」で包んだものを「ぼたもち」で「きな粉」を使ったものを「おはぎ」とか、「もち」に近い状態までついたものを「ぼたもち」で米粒がたくさん残っているものを「おはぎ」など多くの呼び分け方があります。
季節や大きさ・材料の違いは、地域やメーカーなどによって呼び方が違ってくるので必ずしも共通しているとは限りません。
「あんころもち」との違いは何?
「ぼたもち」とよく似た食べ物に、伊勢の「赤福餅」のようないわゆる「あんころもち」ってものがありますよね。
「あんころもち」とは漢字で「餡衣餅」と書き「あんころももち」が転じて「あんころもち」になりました。
「あんころもち」とは文字通り外側を「あんこ」で包んだ「もち」のことを言います。
ちなみに現在のようにひと口大になったのは江戸時代からになります。
外側を「あんこ」で包んだ「もち」だと言うことは「ぼたもち」も「あんころもち」の一種だと言えます。
ただ「ぼたもち」と「あんころもち」には明確な違いがあります。
それは「ぼたもち」は米粒が半分くらい残っているのに対し「あんころもち」は完全な「おもち」だと言うことです。
「ぼたもち」は半分だけ粒が残っているので「半殺し」とも言われていたのです。
昔の人は怖い呼び方をするのですね。
そしてもっと怖いのが「あんころもち」は粒が全部なくなっていることから「全殺し」とか「皆殺し」と言われていました。
余談ですが「おもち」の中に「あんこ」を入れた「大福もち」みたいなものを「あんころもち」と言う地域もあります。
まとめ
この記事では「ぼたもち」と「おはぎ」と「あんころもち」の違いについてお話させていただきました。
- 「ぼたもち」と「おはぎ」は基本的に同じものを指し、中の「おもち」は粒が半分残っているので「半殺し」と言われていた
- 「あんころもち」の中の「おもち」は粒が完全になくなっているので「全殺し」や「皆殺し」と言われていた
いずれにしても「あずき」をうまく使ったおいしい生菓子ですよね。
今度「ぼたもち」や「おはぎ」・「あんころもち」を食べる時にはこのようなことを思い出して食べられたら一層おいしく召し上がれるのではないでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
感謝いたします。
少しでもあなたのお役に立てたらうれしいです。
ではまた!
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